栃木県――山の静けさと人の営みが調和する、奥ゆかしい土地

栃木県――山の静けさと人の営みが調和する、奥ゆかしい土地
関東の北部に広がる栃木県は、奥日光の山々から関東平野の縁まで、多様な地形と表情をもつ。
火山が生んだ大地には、豊かな水が流れ、森は四季の移ろいを映しながら深く呼吸している。
県西部には、古くから信仰を集めてきた日光の地がある。
杉並木の奥にたたずむ東照宮は、豪奢な装飾の奥に静謐な気配を湛え、自然と人の技が溶け合う空間として今も人々を惹きつける。
山間の温泉地や、湯けむりに包まれる渓流の風景も、時を超えた癒しの力を宿している。
一方、県央から県南にかけては、肥沃な土壌に支えられた田園地帯が広がり、古くから農業が根づいてきた。
とりわけいちごの栽培は盛んで、寒暖差のある気候が育てる果実は、みずみずしくやさしい甘さをもっている。
栃木には、控えめだが芯の通った空気がある。
華やかさを誇るのではなく、深く根を張るように、自然と共に暮らしを積み重ねてきた土地柄だ。那須や益子では芸術や陶芸が静かに息づき、手仕事の温もりが今も暮らしの中に息づいている。
この土地に流れるのは、派手さではなく、静かな誇りと丁寧な生き方。
栃木は、山の静けさと人の暮らしが響き合う、奥ゆかしさに満ちた場所である。
県庁所在地
- 宇都宮市
主要都市
- 宇都宮市
- 小山市
- 足利市
人口
- 約190万人
主な観光地・イベント
- 日光東照宮
- 中禅寺湖
- 那須ハイランドパーク
- 華厳の滝
ギャラリー

日本三大名瀑の一つに数えられる華厳の滝

秋の中禅寺湖

徳川家康公を御祭神とする日光東照宮

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